ドンガリンゴP (Kinra) の ひみつきち です。
かってに はいっても いいですけど。

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1imb0(2):機械たちの神話

どうも、曲の説明を書くことが面倒すぎて
「どうせ年に二曲ぐらいしか出さないから、長文1回でスッキリよりも短文をちょくちょく書いてって
 ワシの解説は(108)まであるぞ!にした方が
 ブログを充実させるんじゃない?」って思ってるドンガリンゴPです。
いや、そんなことしたらさすがにウザすぎるか。

『ジオセントリズム』のうがいと『地雷原夜道』の「にゃう?」に続き、
今回は『1imb0』で使われたうるさい呼吸の作り方から始めたいと思います。

呼吸を作る方法はちょっと複雑。
「吸」の部分は「ブレス」として、ボーカロイドに内蔵してあるので、
音をクリックしてAlt+↓で発音記号入力モードに切り替えて、
ブレス記号「br1」から「br5」のどれかを入力することで使用できる。
でも音がかなり小さいので、出力してから音量の調節をしないと普通に聞こえない。

「呼」はVOCALOID3だと子音「h」を伸ばせば作れると聞いてるが(マジっすか?)、
VOCALOID2では子音がわからない程度にしか伸ばされないので、
VEL=0の「ha」をまず出力して、「h」の部分を切り取ってから、DAWに読み込む。
そこで儚いほど短い「h」の波形を更に頭・中間部・シッポの三つに分断して、中間部のコピーを作る。
コピーをタイミングよく重ねてクロスフェードさせると、吐息の部分が長くなるのですが、
タイミングはズームインで波形のパターンを観察したり耳で確かめたりして、地道に微調整していくしかない。
十分な長さにできたら、コピーごとの音量を調整して、「はあぁ..」みたいに音が小さくなっていくようにする。
最後は頭とシッポをくっ付けると完成。

『1imb0』の場合は、更にWaves Morphoderプラグインの力を借りて、
ブレスを「ぼやける」ような加工をしたので、微調整にかける時間を短縮できたが、
Morphoder無しでもEQ調整でなんとかできると信じたい

「吸」「呼」をあわせた結果はここをクリックして試聴できます
(音量ノーマライズしてあるのでかなりうるさい)

なんか、本気でこれだけで1つの記事にしようかって思ってきた。
でもやっぱり続けましょう。

◆発想

今回はツイッターの記録のおかげで、製作のタイムラインも思い出しやすくなった。
『1imb0』のイントロ~Aメロは、去年の11月29日の夜に思いついたのです。
音痴のマネをして鼻唄を歌っていたら、「これをそのまま曲にしようじゃないか」と思って、
無調性かつリズムを守らないメロディーを再現することになった。
ちなみにプロジェクトネームは「fall」(落下)だった。

曲を作り始めた時は完全に「今度こそ作詞者とコラボしよう」というつもりでいたけど、
自分は楽器じゃなく歌で作曲してるので、やはり何か歌うものがないと先のメロディーが思いつかないんだ。
それで、ダミー歌詞でも入れて歌ってみるかと思って、イントロの勢いにあわせて「Rage!」と書き始めた。
(「一番最初から『怒り』じゃイーリアスと同じじゃん」と思ったので「Love!」に変えたけど)
しかし、Bメロの三段分解とCメロの縮める矩形を書いていくうちに、
「こんなテンプレで歌詞募集なんてしたら一生かかる」ということに気付いたので、
結局ダミー歌詞が正式なものとなった。雰囲気にピッタリと思う。

◆テーマ

今回の曲でボーカロイドを「機械」に戻す、という考えでしたので、
「ケイ素生命」がキーワードになっています。

「ケイ素生命」というのは、小さい頃アイザック・アシモフのエッセイ集「未知のX」を読んだ時
かなりの衝撃を与えてくれた概念です。
人間と人造人間の区別がつけられなくなるのは、
SF名作「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」なども提示していた問題であるが、
『1imb0』では逆に機械のみの世界観を描写したい。
我々のような人間が存在しないのだから、機械たちの方が「人間」だということになる。
その人間たちが自らを組み直すこともできるので、ある意味全員「人造人間」である。

壊れても組み直せば生き返る。バックアップさえ取ってあれば記憶を失くすこともない。
もはや死を恐れる必要はない。とすれば、神も必要なくなるのではないか。
……と、想像してみたけど、自分の答えは「違う」。

「自分自身」という同一の存在として永遠に居続けるわけではなく、
全体の存続のために「昔の自分の躯体が他の存在として組み立てられる」のを何度も見なければならない。
そして「今の自分の躯体も誰かに廃棄されたパーツの集合」と何度も体感せねばならない。
そういう人生である。そういう人生であり続ける。あり続けなければならない。
ある意味、我々のような儚い命を持つ人間よりも、救いを望むようになるでしょう。

しかし、そういう完璧すぎたライフ・メカニズムでは、
どんなに望もうと、循環の外には永遠に行けない。
映画「マトリックス・リローデッド」に登場したアーキテクトの話では、完璧な世界は結局崩壊するとされるが、
完璧すぎて崩壊もできないケイ素生命たちの世界はどうなる?

自分の答えは、「光あれ」を映像の最後に置くことでした。
そのフレーズの後に出来た炭素生命たちの世界の話は、皆さんもよくご存知だと思います。


Q:なんか、いつも以上に重い話になってない?
A:気にしない気にしない!


◆間奏

『1imb0』のピアノ間奏を作るときは、完全に
「違う曲を真ん中に入れる」というつもりで打ち込んでいたのです。
しかし、どうやったら説得力のあるピアノソロを作れるかわからなかったので、
いろんなクラシック名曲を聴きながら、楽譜を読みながら、雰囲気に随ってアドリブしていったのです。
一番参考になったのはドビュッシーの「ベルガマスク組曲」の4曲目『パスピエ』だった。
でも曲風を学んだワケじゃなくて、あくまでもリアルっぽい楽譜の書き方の参考になったので、
実際に出来上がったピアノ間奏がドビュッシーっぽいってワケでもなさそうだ。
(最近音楽専攻の人にリストっぽいって言われた。……マジで?)

◆ギター

今回はくらげPさんにギターを依頼しました。
初めてのコラボなので、どんな情報を用意すれば良いか分からなくて、くらげPさんに聞いたところ、
「決まりフレーズ」と「コード」がわかれば大体でいい、との答えが得られました。
というワケで、デモを完成したら、
打ち込みのギタートラックを別々に出力して、readmeと同梱で送信しました。
(コードに興味のある方々はどうぞクリックしてみてください。一部精確じゃないものもあるけど)
メールには「お暇なときでも弾いて下されば嬉しいです」と書いてあって、
世界の終わりの日まで待つという覚悟でいたんですが、

三日でギターが返ってきた!!!

「好快的劍。」
(なんと速い剣だ。)
               ――映画『HERO』より


しかしそこから4ヶ月もプロジェクトを放置したドンガリンゴPである……。すみません。

◆調声

『1imb0』のボーカルであるはぐれボーカロイドの声が、
ボーカルを三つの周波数帯(バンド)に分けて、それぞれにルカとミクの声を入れることで造られた、
というのは前回説明しました。
実際に製作しているときは、三つ目のパーツとして「UTAU」「Google音声合成」を考慮したけど、
前者は同じエディタでの同時調声が出来ないのがネックになって、
後者は使用権的に問題ないかわからなくて、結局両方とも諦めました。ザンネン。

◆映像

歌詞が完成して、すぐ気付いたことがある。
この曲はPVがないとワケがわからなくなることだ。
なので、BメロとCメロの歌詞の見せ方は、始めから決めてありました。
PTT2(台湾のtelnet式BBS)で歌詞の下書きをしていたので、
「今回のPVはAAで作ろう」という発想はかなり初期の段階からありました。
(日本から見ると懐かしい感じかもしれないがtelnet式BBSは台湾では現在でも流行っている)

KinraはまだドンガリンゴPじゃなかった頃から、telnet BBSで動画を作っていた。
Rewind 1の動画の8:30~でも説明していた)
ある種ベテラン動画作者のようなものなので、
今回のPVもいっそBBSで作ってからキャプチャソフトで録るか、と思ったが、
『アメバコ展開図』の時もそうやっていたらカクカクになったのを思い出して断念したのです。
代わりに、フラッシュでPVを作るときはビットマップフォントを使って、
BBS 16色パレット縛りで製作していた。

【BBS 16色パレット】



文字が動く部分も、Bメロのように滑らかに動くものでない限り、AA動画と同じ工法で作った。
要するにすべてのフレームがキーフレームということです。
幸い、文字しかなかったので、予想ほど負担がかからなかった。
文字のコピペもBBSでするよりずっと楽だったので、やってて楽しかったです。

ちなみに映像に出てきたはぐれボーカロイドの色指定については
はぐれボーカロイド
「ミク&ルカだから緑&ピンクで当然だろ」と思われそうだが……
実際のモチーフはスピーカー/ヘッドホン出力端子マイク入力端子でした。
そもそもミクの髪色は厳密に言うと緑じゃないしな。

しまった! ドンガリンゴPさん は けつごうそうせいじフェチ でも あった!

ドンガリンゴPの趣味を語りだしたらキリがないので、
またの機会にしましょう。(話がズレてる?気のせい気のせい)
ではまた。
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  1. 2012/05/25(金) 16:41:24|
  2. さくひん
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
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PROFILE

Kinra

Kinra
通称ドンガリンゴP。でも好きなものはリンゴじゃなくて、言語です。今は訳者として毎日いろんな言語と戯れてます。そして極たまに、曲を作ったりもします。
Twitter: lwanvonling

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