ドンガリンゴP (Kinra) の ひみつきち です。
かってに はいっても いいですけど。

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地雷原夜道(3):創作のレファレンス

どうも、「特定するならしてみろ!」って言ったら
一週も経たないうちに曲のロケ地を特定されたドンガリンゴPです。
今回は約束通り、本題のザ・メイキング・オブ・ジライゲンヨミチと行こうと思います。
今まで一番長い文章になるからみんな逃げてー!

■「コードネーム」
まずは割とどうでもいい話からしましょうか。
曲の製作を始める時、決めなければならないことがあります。
ズバリ、プロジェクトファイルの名前です。
既に歌詞もタイトルも完成してる曲なら決めやすいけど、
ドンガリンゴPの場合、ほとんどの作品はアレンジをしながら歌詞を書くという無計画な進め方を取るのです。
結局、プロジェクトネームと曲のタイトルが違う、もしくはまったく関係ないものになったことが多いです。

~今までのプロジェクトネーム~

プロジェクトネームメモ
リンゴ独奏曲変ロ短調apple原曲あり
signalsignal「信号」の遊びをしたから。そして肝心の内容が思いつかなかったから
signalをそのままテーマとして流用した。
シャルクより旅人へethnic民族風だから。民族風って言葉自体はおかしいと思うけど
celticって言い張る勇気がなかった。
アメバコ展開図rainspread原曲あり。(原曲のプロジェクトネームは「rainbox」)
展開図は英語ではnetっていうことを後で知った。
ジオセントリズムgenten-kaiki原点回帰というテーマだけどそのまま曲名にはならなかった。
Timete Scrutores Aevigihimeジイムと読む。〈Starwail〉の解説記事にて詳しく説明する予定。
Starwailcosmic-dialogue宇宙の対話。正式タイトルがなかなか決まらなかった。
光の消えた朝i-evil「Industrial Evil」という書きかけの曲をたまたま思い出したから
タイトルを借りただけで、特に意味は無い。
地雷原夜道snail冒頭のアフリカマイマイから。この歌を書くことに決意したキッカケ。


アメミ「時間稼ぎはそれぐらいにして、さっさと本題に入りましょう」
「!?」

(何千ものコメントを頂いてるのに「この人アメバコ展開図にも出たじゃん」って指摘した人が一人もいなくてちょっと寂しい)

■発想
(以下リンク多め注意)

今回の歌はドンガリンゴPにしては珍しく、歌詞から考え始めたものです。
都心部に住みながら夜道でいろんな動物に出会うのはいつものことだけど、
(学校だから生態系保存がしっかりしているのだと思う。うちの大学はカエル保護に特に力を入れてるらしい)
テニスボールでコケそうになった」事件と「カタツムリを踏みそうになった」事件が
私の心のツッコミトリガーを引いたのです。
なにかツッコみたい!でも中国語じゃパワーが足りない!そしてカタツムリの台湾語なんて知らない!
(調べてみたら「ローレー」というらしい。高級食材っぽい・・・!というか高級食材ですね、カタツムリって)

そしてようやく「ツッコみたい」から「歌にしたい」という気持ちになったのは、カエルを踏みそうになった3日後。
(カエルのことよく知らなかったからウシガエルって適当に言ったけど、後に道端の掲示板を読んだら
 どうやらウシガエルは他のカエルを食べるので校内への持ち込みは禁じられてるらしい)
「なんだ○○○○○かよ!」の形でツッコんでみたら、息継ぎ込みでちょうど12拍子だったので、
踊る赤ちゃん人間〉のリズムを思い出した。ノリも近かったしね。
「じゃあ、このツッコミを12/8拍子の速い曲にしよう」。
これがこの曲の最初のレファレンスだったのです。
テンポを決めただけじゃん、って言えばそれまでのことですが、一番重要な影響だったと言えなくもない。

■作曲・アレンジ

ドンガリンゴPはいつもイントロから曲を作る。ボーカルメロディーよりも歌詞よりも先に。

歌詞の形とテンポだけ決まったら、イントロの展開を考え始めたのです。
そこで、ちょうど聴き始めたKingfisher Skyの〈Sempre Fedele〉という曲が耳に入った。
イントロのギター連弾の疾走感がすごく気に入ったので、
「こういう風に始めよう」と、さっそく真似ようとした。
しかし、よく聴いてなくて半端な真似をしていたので、結局あまり似てないリズムを作ってしまった。
そしてどうやら別のもの(FF7の〈更に闘う者達〉か)に似てしまったから、
逆に「FFっぽいね」って言われた始末。
申し訳ありません、Kingfisher Skyのみなさん。

というわけでイントロを作り始めた私ですが、そこで閃いた。「カモフラージュを作ろう」って。
具体的に言うと、ボロいソフト音源だけで1分ほどだらだらやって、
音色に拘る方々が退散してから、良い音源で本当のイントロに移る、という意地悪な作戦。
ボーカルも「レトロっぽくミックスしようじゃないか」と思って、
ビートルズの〈Norwegian Wood〉を参考して、100%右に置いたのです。
しかし自分が持ってる良い音源とやらがそんなに良かったわけでもなかったし、
レトロミックスの要領も掴んでいなかったし、自分のミックスはどのみち下手だったし、
「いいから最後まで聴け!」って宣伝してくれる方々も何名かいらしたので(ありがとう!)、
作戦は失敗で終わった(たぶん)。世界の新着動画の視聴者達だけがうまいこと駆除されてしまった。
申し訳ありません、セカチャク視聴者のみなさん。あとビートルズ。

次は本当のイントロと、そこから展開するグルーヴ。
「12/8と言ったらこれだろう」ということで、〈Starwail〉を作る時から憧れていた
Nightwishの〈Wishmaster〉のイメージでアレンジしてみた。うろ覚えで。
しかしそもそも雰囲気が違いすぎたからか、参考にできる部分は少なかった。
特に学び取りたかったオルガンも結局FFっぽいという評判だった。(似てないと思うけど)
申し訳ありません、ホロパイネンさん。

■作詞

今回は〈ジオセントリズム〉とは違って、歌詞を書くのにそんなに苦労しなかった。
実際に起きたことについて感想を言ってるだけだから。歌詞のパターンが単純なのもあって。
文字数を合わせるために出会った生き物を何匹か割愛したのは勿体無かったけど。
(イヌとかミツバチとかハトとかGとか)

しかし、「書かないこと」にはちょっと悩んだ。
この曲のマイリスト説明文にも書いてある「暗黙の実験」の通り、
今回挑戦した新技術とは、「なにを言わないか」を考えることです。

これは、夏休み中懐かしい歌を聴きまくった中、
張清芳(1980~90年代の台湾でトップクラスのアーティスト)の〈出嫁〉を聴き直した時から
考え始めたことだったのです。
結婚したばかりの女性が不安でドキドキしながら、これから二人が一生愛し合い続けるように祈る歌なんですが、
サビの終わりが「牽你的手,嗯嗯嗯嗯」(あなたの手を握って、んんんん)と、
最後の4つの音に言葉を入れなかったのです。
意味もなく「ラララ」を歌詞に入れる歌は山ほどあるけど、
この歌の場合は明らかに意味と意図が感じられる。
思いつかなかったわけではなく、「んんんん」より相応しい歌詞がなかったのです。
トラボルタさんの〈トエト〉にも、このような意匠が(もっとわかりやすい形で)見られる。

歌詞と音楽は、元々違う言語です。
たとえば日本語の歌なら、「日本語」と「音楽語」を同時に喋るようなものです。
日本語を聴くと音楽語に集中できない、音楽語を聴くと日本語を聞き逃す、というのはよくあること。
しかし、こういう「言葉がないけど意味がある」境地まで達することができれば、
歌固有の矛盾が解消できる。
(解消できなくとも、べつに同じ歌を二回聴けばって話なんですがw)

だから私も作ってみた。「言葉がないけど意味がある」部分を。
それが、ラスト前の長い間奏です。はい、アレです。
いいえ、「宇宙にいった」じゃなくて「宇宙から帰った」アレです。PVをちゃんと見てくださいね。
結果として、コメント2つ分だけですが、「ラストまで一体なにがあった・・・?」との反響を確実に得ました。
私からすれば、それだけで大成功です。

■PV

今回はまたルカさんに現実味の溢れた歌詞を歌わせたわけですから、
PVもまたアメミさんに登場させた。が、実話ですって書いたせいでドンガリンゴP女性説が浮かび上がった。

Q:じゃあこれから一人称を「俺」に・・・
A:でもいやだよ

足跡が延々と上に続く演出は「ハリポタっぽい」とか「STGっぽい」とか言われてるけど、
まあ、このテーマにしては普通の発想でしょうね。
実際に何かを参考にしたのは、「ダレダオマエハ」の説明文です。
この曲を作る少し前、私は《MOTHER3》にハマっていた。
たたかいのきおく」の「アニアニオトウト」シリーズの説明文を読んで、
糸井重里さんの言葉遊びのセンスに抱腹絶倒したのです。
だから「ダレダオマエハ」の説明を書くときは、「日本語っぽく見えるけど日本語じゃない」説明を心がけで書いた。
・・・まあ、所詮私は外国人ですから、そんなに上手くできるはずが無いよね。
結局自分が書いた説明を見て恥ずかしかったので、演出でごまかしたのですw
申し訳ありません、糸井さん。

(ちなみに「緊迫した曲の中にお花畑なフレーズを入れる」という発想もたぶん
 MOTHER3の〈ブッコワシ賛歌〉のおかげです。
 まあ、製作中に意識してなかった影響元まで挙げ始めたらキリが無いのでこの一曲だけ紹介しよう)

■「レファレンスと独創性」

ここまで、リンクをたくさん貼って、製作中に直接的影響を受けた作品を紹介してきた。
正直言って、自分の中国語掲示板で創作記録を書いたときにも、
「私の曲ってパスティーシュじゃん。本気に探してみたらきっとすべての要素の影響元が見つかる。
 こんな作品のどこにオリジナリティがあるというんだ」と、かなり凹んだのです。

そして最近、大学の同窓で映画研究をしている友人の掲示板で
映画監督ジャック・リヴェット氏の言葉を見て、やっとホッとしたのです。

“Actually, it’s when you see too little that you run the risk of being influenced.
実は、映画を見なさすぎた方が影響される危険が大きい。
If you see a lot, you can choose the films you want to be influenced by.
映画をいっぱい見れば、どの作品の影響を受けたいか選ぶことができる。
Sometimes the choice isn’t conscious,
必ずしも意図的に選択するのではなく、
but there are some things in life that are far more powerful than we are, and that affect us profoundly.
生活の中に私たちより遥かに強力なものがあって、それが私たちを深く影響することもあるのだ。
If I’m influenced by Hitchcock, Rossellini or Renoir without realizing it, so much the better.
たとえばもし、私が無意識にヒッチコック、ロッセリーニ、ルノワールとかから影響されたとしたら、上等だ。
If I do something sub-Hitchcock, I’m already very happy.
もし私がヒッチコックっぽい何かを作っているとしたら、もう満足だ。
Cocteau used to say: ‘Imitate, and what is personal will eventually come despite yourself.’
「模倣しろ。そうするといずれ、あなた特有のものが嫌でも現れる」と、コクトーは言っていた。
You can always try.”
やってみるもんだ。


「私の独創性はどこにあるか」は、今でもよくわからない。
でも、やってみることだけは諦めない。リヴェット氏の言葉を読むまでも無く、決まったことです。

Q:なんか、いい締めになりそうね。じゃあここまでにしようか。
A:でもでもでもいやだよ

■調声

前述の通り、ルカさんに現実味溢れたことを歌わせているので、
いつもの美声で朗々と歌い上げてもらっては困るのです。
というわけで、ルカさんの美声を台無しにしてみた
具体的には下記の手順です。
①歌わせたい音より高いキー(+5くらい)に音を置く
②PBSとPIT調整でキーを下げて、歌わせたいキーに戻す
③すると、高い音を歌うときのフォルマント(ちょっと尖った声)で低い音を出してくれる
④この状態でDYNとGENを調整する。(調整してからPITを下げるとフォルマントがまた変わるから)

他にもいろいろとパラメーターをいじりまわったけど、ほとんどわかりやすい調整だったので説明を省くッ!
本当に細かい調声はまだできないドンガリンゴPである。ボカロPとしてどうなんだ、それ。

■ミックス

今回は相も変わらずヘッドホン一個でミックスしていたけど、
やり方を改良したので、メモリーの負担が減り、ダイナミックレンジももっと出せるようになった。
「うるさい」とのコメントもあったので、次回からは音圧を下げるつもりです。

【改良したやり方】
①編曲ファイルからすべてのトラックをwavファイルに出力してミックス専用のプロジェクトファイルに読み込む
②マスターボリュームを-6dB位に下げてミックスをする(音がかなり小さくなるのでヘッドホンのボリュームを上げる)
③ミックスの時はカット重視でなるべくブーストしない。クリッピングしたらボリュームを更に下げる
④完成したミックス(ギザギザでクリッピングのない波形)を出力し、マスターリング専用のファイルに読み込む
⑤そこでマスターコンプレッサーをかけて音圧を上げる&EQの最終調整をする
・・・改良というか、このやり方が普通だろう。恥ずかしながら、今まではそれも知らずにミックスしてきた。

Q:締まらなくなったよ。
A:人の言葉で締めるのなら、視聴者たちの言葉にするんだ!!

■というわけで最後のコメント返し!

◎アーモンド?
正解!
うまいけどちょっと高いね、ローストアーモンドって。

◎田舎だなー
いいえ、悪のヒトのアジトと書いて都心部と読みます。

◎台湾行ってみたくなった
◎台湾行ってみたくなくなった
ルート分岐キタ━━━(゚∀゚)━━━!!!!

◎ねこかわいい
◎ねこかわいくない
喧嘩は外でお願いします。

◎ねこ踏んだの?
テニスボールと地球以外何も踏んでなかったよ!私うまく避けてたしうまく避けられてたから!

◎ねこ踏んじゃった♪
このネタを歌詞に入れたかったけど安易すぎると思ったのでやめた。

◎目立つテニスボールだけ踏んじゃったってこと?
どんな環境でも目立つと書いてありますが、前提として照明がなければならないのです。

◎台湾のテニスボールって黄緑なのか?
日本語でテニスボールってググってみたら半分以上が黄緑だったんだけどもしかして私って色覚異常?

というわけで色覚検査してくるので、
話はここまでにしましょうか。ではでは、またいつか。
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  1. 2011/10/07(金) 02:07:17|
  2. さくひん
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PROFILE

Kinra

Kinra
通称ドンガリンゴP。でも好きなものはリンゴじゃなくて、言語です。今は訳者として毎日いろんな言語と戯れてます。そして極たまに、曲を作ったりもします。
Twitter: lwanvonling

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